新しい形の赤道儀 Star Adventurer GTi 到着!

天体写真(機材)

Skywatcher Star Adventurer GTi 日本上陸

Skywatcher GTi シリーズといえば高機能かつ抜群のコスパを誇る経緯台です。

スマホと連携して自動導入ができるのが大きな特徴で初心者の方にも優しいです。

後にヴィルトオーソと呼ばれるドブソニアンタイプの経緯台も登場しています。

そしてこの度、赤道儀タイプの架台も登場し撮影にも使いやすい形になりました。

ただしお値段もかなり上がり、税込で約9万円となってしまいました(三脚セットで)。

なお、日本上陸を果たしたのは最近で海外では昨年の夏頃に登場していた模様です。

今回、新しい撮影システム構築のためこの赤道儀買ったので、早速ネタにします。

というわけでまずは開封レビューや初見で感じた印象などについて記しておきます。

開封と初見にて

予約購入したのは昨年末、それから首を長くして待ちましたがやってきました。

箱はかなりデカいというか長い(大体横幅160cm)ですが中身は大半を三脚が支配。

赤道儀部分のスペースはかなり少ないです。

中身を見た瞬間、最初に思ったことは「ちっちゃ!」でした。

正直もう少しご立派ァ!なものを想定していたので多少面食らった部分もあります。

勝手にそう思っていただけなのですがビクセンGPDくらいのサイズを考えていたので。

どちらかというとポータブル赤道儀寄りの製品ということに届いてから気付いたのです。

ちなみに三脚セットで買いましたが3/8ネジ対応なので必要なかったかもしれません。

この三脚も写真だと分かりにくいですが思った以上に細っこいんですよね。

ステンレス製で軽いため持ち運びには良いですが、少々不安を覚えてしまいます。

なんか早速雲行き怪しいですが兎にも角にも組み立ててしばらく鑑賞して見ました。

もちろん赤道儀なので基本的な構造はどれも同じですが、極軸周りが少し独特です。

なお、赤緯クランプはプラスチックで、これも強度大丈夫なの?と思ってしまいました。

赤緯クランプがプラスチック…正直、強度大丈夫なの?と思ってしまう。

ちなみにこれがこの赤道儀最大の特徴だとおものですが、コントローラーは無いです

電源繋いでスイッチオン、これだけで追尾してくれるため配線パスタとおさらばです。

個人的にここが一番の魅力だと思っていてセッティングの手間をかなり省けるはずです。

なお、スマホとWiFi接続すれば自動導入できるのはGTiシリーズならではの機能。

さらにASIAIRなどとの連携も可能なため撮影効率大幅アップ間違いなし!と期待大です。

電源に関しては

単3乾電池8本、つまり12Vとなっています。乾電池で10時間駆動できるらしいです。

市販品のACアダプターを使えばポータブル電源などにも対応させることができます。

またST-4互換のオートガイダーにも対応していてポートが用意されています。

でもこのポートが「上向き」なんですよね。カバーもなく夜露が侵入しないか心配です。

問題点?ピラー部分と極軸望遠鏡のカバー

全体的に強度の不安はありますが、それ以上に根本的な問題点?が見受けられました。

まず、組み立てていてこれは使わない方がいいなと思ったのが

根本の固定ねじがなんかプラスチックぽいんですよね(自信はないけど)。

望遠鏡載せると合計で10kg近くになることもありますから根本から折れそうです。

それ以上に高さが出ることによって振動にめちゃくちゃ弱くなってしまうんですよ。

少し叩いただけでかなり揺れます。つまり風が吹けばあっという間にアウツ。

特に積載可能範囲ギリギリである5kg付近を攻めるときは絶対にアウツだと思います。

そして次に構造上の問題点なんですが、電池を入れるとご覧の通り。

なんと極望カバーの爪部分が乾電池と干渉して奥まで入らないのです。

カバーするときいちいち乾電池取り外さないといけないので、ちょい面倒ですね。

今のところ明らかな構造上の問題点と言えるのはこの二点くらいです。

あとは実際に使ってみてちゃんと撮影に耐えられるかどうか確かめたいところです。

望遠鏡載せてみた(まとめに変えて)

ということで最後に望遠鏡いくつか載せてみました。ベストマッチだったのは、これ。

小型マクストフカセグレンMAK127です。小型ながら意外とずっしりとくる鏡筒。

ですが付属のウェイトでバランス取れましたし、サイズ感もぴったりでした。

口径130mmクラスの望遠鏡であれば余程長いとか重くなければ積載可能と思いました。

ここは一般的なポタ赤よりも対応範囲が広く、ある程度無理が効くように感じます。

しかし元々載せたかった格安アストログラフQuattro150Pはかなり厳しそうでした。

口径150mmクラスのニュートンは「普通に」載せようとしても難しいでしょう。

しかし「普通」でないものなら。。そう、徹底的な軽量化をすれば良いのです!

3.5kgまで軽量化できるらしいのでこれはもう原型をとどめない超魔改造しかないです。

果たしてどうなってしまうのでしょうか…?

コメント

  1. あおちゃん より:

    ついに到着しましたか!おめでとうございます。 ピラーは確かに弱々しく見えますね。でも軽くてコードが少なくて自動導入が出来るのはやっぱり魅力を感じますよね。

    魔改造が上手くいく事を祈ります・・・・

    • enif より:

      ついに来ちゃいました!ありがとうございます。思ったより弱々しさを感じましたが、使い勝手はとても良さそうです。
      今回は原型をとどめないレベルの徹底的な肉抜きが必要で、さて一体どうなることやら。。。

  2. 金子 より:

    魔改造構想動画見ました。
    板材はレーザーカットで注文すれば安価で出来ると思いますが
    にしてもトータルの製作費はまあまあ掛かりますね。
    1番懸念されるのは接眼部のたわみです。
    ねじれに強く軽量に出来るのはパイプの様な膜構造なので
    鏡筒は触らずにSS1赤道儀にマチナカリモート天文台さんのALThibaなどの
    汎用ドライブを検討に入れても良いのでは?と思いました。

    興味が有れば連絡して下さい。
    具体的な結線図やコネクターの購入先の情報も教えますので。
    また宇部市在住なので時間がある時にふらっと遊びに来てくださいね。

    • enif より:

      動画までご覧いただきありがとうございました。
      どうしてもワンオフ加工なのである程度の出費は覚悟しないといけないですね。
      強化加工ではないので仰る通り、接眼部など一部に皺寄せはやってきそうです。
      ここまで考えておいて、なんですが。。

      実はGPD2赤道儀をまだ手放していないのでこちらを無線化した方が良いのではないか?
      と思い始めている今日この頃です。
      結果としてその方が合計費用を抑えた上、安定運用できるかもしれません。
      なんだかStar Adventurer GTi買った意味が無くなりそうですが…
      今はまだぐるぐると頭を色んな思考が渦巻いていますね。

      ただいずれにせよ結線やコネクタには興味があります。
      ちょっと考えがまとまってからまた連絡させてください。
      その時は何卒よろしくお願いいたします。

  3. 風来坊 より:

    StarAdventurer GTi, 実は興味津々です. YouTubeも拝見しました:-)
    ひとつ気になっているのですが, 赤経の可動範囲が180度+ちょっとに限定されていて, 子午線を越えて少し行くと(ウェイトが水平から少し上がったくらい)停止するらしいですね. 機械的に動きが制限されているんでしょうか? そこらへん, 使い勝手が悪くないでしょうか?
    もうひとつ, スマホのアプリで操作する時, 対象を導入してからアプリのキー操作で画角を微調整するときの, 微動のタイムラグとか速度の切り替えはどうですか?
    続きのレビューを期待しています.

    • enif より:

      動画の方もご覧いただきましてありがとうございます。
      はい、赤軽の方は機械的に子午線をほとんど越えることができないようになっていて、必ず東西反転が必要となります。
      ドイツ式赤道儀なので仕方ないと言えば仕方ないですが、可動域は他の赤道儀と比べても圧倒的に狭いです。
      アプリの方はほとんどラグを感じなかったですね。スムーズに速度切り替えも可能でした。
      StarAdventurerはASIAIRとも連携できるはずですから、それでよりスマートな赤道儀となるはずです。しばらくこれで遊びます。

      • 風来坊 より:

        ありがとうございます!
        子午線ストップはちょっと気になりますが, スマホでの操作も大丈夫そうということで, ポチることにします.
        スカイメモSではちょっと重かったMAK127がちゃんと乗りそうなのと, 軽量で2軸オートガイドできること, 電視観望をGOTO機能で効率化できそうなのが魅力ですね. 私は初めてのGOTOなので期待と不安でドキドキです(笑)

        • enif より:

          いえいえ、何かのご参考になれば幸いです。
          MAK127がギリギリ上限という感じですね。
          スカイメモSよりは明らかに頑丈なので、ワンランク上の撮影が可能になると思います。
          実際に使ってみると不満な点もいくつか出てくると思いますが、それを上回る便利さは確かにあります。

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