NEWスマート望遠鏡 Odyssey
この度、UNISTELLARよりまた新しいスマート望遠鏡がリリースされました。
そして何と!僕のところにもサンプルがありますのでレビュー記事を書くことにしました。
コンパクトにより進化した姿の一端を是非ともご覧ください。
パッケージと開封
さて、それではまず開封をやっていきましょう。パッケージはこんな感じ。
![](https://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/DSC_0006-1024x681.jpg)
黒ベースの精悍なデザインですね〜。ちなみに裏側はこうなっています。
![](https://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/DSC_0005-1024x681.jpg)
望遠鏡の機能などが説明されていて5分くらい経てば銀河が見えるよ、みたいな説明です。
コレはエンハストビジョンという機能で、いわゆる加算平均コンポを自動でしてくれるもの。
ちなみに経緯台なので写野回転しますがそれも補正してアウトプットしてくれます。
パッケージの鑑賞はコレくらいにして中身いってみましょう〜。パカッ。
![](https://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/DSC_0007-1024x681.jpg)
第一印象は「だいぶちっちゃくなったなぁ!」というものです。三脚もミニサイズ。
見た目よりはしっかりと重さありますけど、小学生でも高学年になれば扱えるでしょう。
ちなみに左上にある小さい箱は工具類ですが、実際に扱うことはほとんどありません。
なぜかというと「ピント合わせまでほぼ全自動の望遠鏡」だからです。
望遠鏡の特徴と外観
まずは組み立ててみました。といっても三脚を設置してその上に載せるだけ。
唯一気をつけるところは三脚の水平をちゃんと撮ることくらいですね(水準器があります)。
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/Oscope-1024x683.jpg)
ちなみに反射式です。キャップを取り外すとこんな感じですね。
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/Oref-1024x683.jpg)
口径は82mm、F3.9ということもわかります。口径が小さくなったぶん掩蔽率を
下げるためか、先代のモデルよりもスパイダーが少し細くなったようです。
なお、キャップはマグネット式になっていてピタッ!とくっつく手応えがあります。
準備
準備、といってもほとんど何もすることはありません。水平出して設置、電源を入れるだけ!
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/Oswitch-1024x683.jpg)
コレがスマート望遠鏡最大の魅力ですね。本当に手軽で、誰でもできる。
ただしアプリはあらかじめスマホへインストールしておいてください。
今回からバージョン3へ変わりました(UIも若干、変わっていますが基本操作は同じ)。
使い方も単純ですぐに馴染めるとは思いますが、一点ほど、Wifiで躓くことが。。
待っても待っても繋がらない時があって、この場合はスマホ自体を再起動してください。
理由はよくわからないですがこの辺りはもうちょっと改善すると良いかと思います。
ODYSSEY PRO でみた宇宙
さぁ、いよいよこの小さいスマート望遠鏡が魅せる宇宙を覗いていきましょう!まずは
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/andromeda-1024x768.jpg)
M31を撮ってみました。しかも2時間かけて。。
本来長い時間同じ天体に向けるという使い方ではしないのかもしれませんが、作業の片手間
ほぼ放置で良いのもこの望遠鏡の魅力(気になって作業中断を何回かしたのはヒミツだよ)。
ただ少し視野が広くなったとはいえM31はちょっと寄りすぎな感じですね。そこで別の銀河
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/IMG_DBF417EAD287-1-1024x768.jpg)
M33も撮ってみました。こちらは約100分の露光でやはり自宅からの放置撮影でございます。
ピッタリはまっている感じがありますね!おおよそ20分角程度の天体が最適な画角です。
なお、両者とも一切手動での調整はしていません。光軸どころかピントさえもいわゆるAF。
つまり箱出しの状態で(アプリさえ入れたら)誰でもこの絵が取れてしまうというわけです。
ちなみにPROバージョンのみ電子アイピースがついていてNikonと共同開発したということです。
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/Oeye-1024x683.jpg)
EVFみたいなもんですね〜。その見え方はと言いますと。。
まず良い点として没入感が増すというところです。眼前に宇宙が広がります。
また天体を中央に持っていきたいときスマホの画面より中心が確認しやすいです。
一方で「電子っぽさ」はすごくあって、アイピース越しの宇宙とは少し見え方が違います。
個人的にはNikon Z8やZ9で暗所ブーストがかかったようなイメージですね。
太陽系天体の観望・撮影
Odysseyから太陽系天体の撮影にも強力なサポート機能が追加されました。
まずは画角が少し広がったことで月や太陽全体がすっぽりと収まるようになりました。
![](http://astroenif.com/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2922C2C3A0B0-1024x768.jpg)
そしてシーイングがかなり悪い時に月を撮ったのですが、イメージはとてもシャープに!
どういうマジックを使っているのでしょうか?とにかくシャープネスがすごく強めです。
一方で木星などを撮るときはMulti Depthという自動ズーム(おそらく超解像技術の類)が
はたらくのですが、こちらはかなりシーイングの影響を受けます。
サンプルイメージは信じられないくらい写っているのですが、まぁ日本の冬では無理ですね。
なお、太陽撮影についてはフィルターが必要ですが、現時点ではOdyssey用のは未発売です。
まとめ
ということでコンパクトになって登場したOdyssey望遠鏡はいかがだったでしょうか?
Equinoxなどとも比較してみたのですが、確かに口径が小さくなった影響はありますが
数字ほどの差はあまり感じないという印象でした。
それよりも光軸の調整やピント合わせが要らないのでとにかく再現性がすごく高いです。
もはやスマート望遠鏡では何もすることがないです(三脚の水平出しだけは必須ですが)。
一方で課題はまだまだ非常に高価(約50万円)だということ!
普及を考えるともう少しお求めやすいと良いのになと思います。Seastarくらいに(ボソッ
もっとも海外発ということもあり円安の影響を受けるので仕方ないかもしれません。
それだけ日本は物価が安い国になったんだなぁ、と思い知らされる次第です。。
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