Touptekから新たに小型の写真鏡が登場!口径60mm、F4.66ですが、その実写テストをさせていただきました。結果、性能データに違わない、非常にシャープな写りを見せてくれました。レール等も標準装備されており、天体写真入門にも最適かと思います。
Touptek ASTRO の新しい写真鏡 HOPE D60
最近になってちょくちょく耳にするようになった、Touptek ASTRO。
ややお求めやすい価格帯の冷却カメラを販売中・・そんなイメージがありました。
また昨年だったでしょうか。「Stella Vita」を発表し、話題になった事もありましたね〜。
同等品としてZWOのASIAIRもありますが、それよりもやや対応範囲が広い点がミソ。
赤缶を買いそびれた人々(自分もそうだけど・・)が特に注目していた印象です。

まだラインナップは多く無いですが、ややお買い得な商品が並ぶと言う印象です。基本的には、冷却カメラ周りに力を入れているように見えます。
そんなTouptekですが、この度撮影用の望遠鏡「アストログラフ」も販売開始した模様!
(ただし国内ではまだあまり流通していないようです。現時点ではほぼ個人輸入になるか。)
HOPE D60 と呼ばれる、名前の通り口径60mmの屈折式望遠鏡となります。

キャリングケースはこんな感じ。必要なプレートや工具はほぼ全て、セットされています。
ちなみに、仕様に関してはTouptek ASTROのホームページによると、次の通りです;
Touptek Astro のホームページより引用
これだけ見ると5枚玉のよくある撮影用アポクロマート望遠鏡ではあるのですが・・
スポットダイヤグラムやMTFが本当に凄まじい性能を示しています!特にこのスポット
Touptek Astroのホームページより引用
フルサイズ周辺までほとんど星のサイズが変わらないことが示されています。
一辺100マイクロのスポットですし、これが本当なら仕様以上に凄まじい性能ですよね?
それを確かめるべく、早速フルサイズモノクロ冷却カメラで星空実写テストをしてみました。
付属品やアクセサリー類
さて、それではまず開封をしてみましょう!ケースの中身はこんな感じになっています。
(すでに一度開封し、フォーカサーを装着した状態ではありますが^^;)

ここで一つ、嬉しい工夫があって、フォーカサー装着したまま収納できるようになっています!
結構付けたり外したりする作業、面倒なんですよね。地味ですが評価できるポイントです。
それでは望遠鏡を取り出してみましょう。よいしょっと・・


コンパクトですが、結構ずっしりとした望遠鏡です!しっかりとした質感で、金属とガラスの塊のような印象です。これにカメラを付けるとなれば、赤道儀もある程度、頑丈なものが求められると思います。
一方で、フォーカサーを取り付けた方はこんな感じ(装着前はノブが付いています)。

こちらからはミニレールも見えていますね。なお、ハンドル部分もアリガタになっています。
従ってガイドスコープにStella Vita、みたいな積載方法も可能になっています。
とにかく必要なものはほぼセットになっていますので、あれこれ考える必要はありません。
・マウント側のネジ径はM48/M54

マウント側についてです。こちらには標準でM48/M54、2タイプのネジが付いてきます。
お手持ちのカメラやTリング次第ですが、基本的にフルサイズならM54がおすすめですね。
M48でも大丈夫だと思いますが、周辺でけられが生じてしまう可能性もありますので。
APS-C以下であればM48で良いと思いますが。
Rotatilter;スケアリング調整パーツ(今後は標準装備)
さて、この接眼部についてですが、少し補足しておかなくてはならない事があります。
実は本体の発売に少し遅れること「Rotatilter」と呼ばれるリングパーツが出ました。
これはいわゆるスケアリング調整パーツで、シビアな写真鏡には必須と言えるものです。

接眼側のリングと換装することになります(結構、しっかりハマってて力がいるけど・・)。
尚、ちょっとした調整が必要で、その辺りの事は公式動画(と自分の動画)でまとめてあります。
ちなみに最新のロットでは標準装備となったため、この作業は必要なくなりました。
ただいずれ中古などで昔のバージョンが出回る事も考えられますので、注意は必要です。
この調整機構、有ると無いとでは全く違う結果になるので、ほぼ必須かと思いました。
調整方法ですが

こんな感じで、径の合うトルクスや六角レンチを突っ込んで左右に回すと、傾きが変化します。
4カ所ありますので、撮像結果を見ながらじっくり追い込んでいきましょう。

実はまだ、パーフェクトな調整ができてなくて汗。本当に繊細なので、しっかりと追い込む必要があります。接眼側を分解しなくて良くなるため、実写像見ながらの調整もできますからね。
驚愕の実写テスト!しかもまだ良くなりそう・・
それでは、星空実写結果をご覧いただきましょう!それが、こちらのかもめ星雲です。

・QHYCCD QHY11 (Gain21, Offset114, -20℃) / APS-Cクロップ
・Astrodon LRGB filters (L=450X16sec, RGB=450X2sec, 2X2binning)
実は最初、フルサイズを予定していたのですが、ちょっとだだっ広かったのでクロップ。
元の画はこんな感じです。

撮影データはさっきの写真と全く同じです。若干、背景レベルが違うだけです。
ただ、光学性能の高さは窺えます。特に微光星はフルサイズ周辺でビシッと写っています。
また明るい星に関しても星がほとんど割れずに、真ん丸に表現する事ができます。
この点はやはり望遠鏡、そして無理をし過ぎない光学設計の良いところが現れていますね。
近い焦点距離だと、例えばサンニッパとかもっと明るいものが世の中にはあります。
しかしやっぱり少し無理をしてて、星が「割れ」やすい。
さらに手ぶれ補正ユニットが悪さをする事もあり、この辺りはカメラレンズの悪い所です。
一方で望遠鏡は基本的に無限遠の点光源を考えればいいので、やはり餅は餅屋なんですよ。
・四隅等倍像

ちょっと調整不足を露呈することになりますが苦笑、四隅等倍像はこんな感じになりました。
やや南東側の星サイズが大きいので、これはもっと追い込まないとダメですね。
ただ本当にフルサイズ周辺まできっちり写ることから、あの性能データも嘘ではなさそうです。
いずれ入ってくるかな?
いかがだったでしょうか?Touptekから登場したHOPE D60、確かにすごく高性能です。
性能データが100%引き出せるくらい調整できたなら、凄まじい写りを得られるでしょう。
ただ、なかなか調整がシビアですし、自分の個体は若干接眼側の傾きがありました。
最新版ではこれを補正するパーツも標準装備なので、調整できる方なら問題ないでしょう。

フルサイズ周辺まで星が点で写る!・・最近はこれも当たり前になりつつありますね。調整は必要ですが、HOPE D60もそんな望遠鏡の仲間です。
ちなみにお値段は本家サイトだと850USDとなっています。日本円で13〜15万円くらいかな?
なお、現時点では少なくとも大手輸入業者では取り扱いしていないようですね。
いずれ始まると思いますが、今の所個人輸入しなくてはならないようです(2026.06.02 記)。



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