Nikon Z5II で夏の天の川撮ってみた(天体適正調査)

天体写真(機材)
Nikon Z5IIが発売されました。新たなスタンダード機として登場したこのカメラ、貸出いただきテストショットする機会がありましたので、天体写真を撮ってみました。画質に関しては旧機種と比べて大きな違いはありませんが、ユーティリティ面での向上が認められます。

新・スタンダードフルサイズミラーレス機 Nikon Z5II

この度ニコンから新たなスタンダートフルサイズミラーレス機Z5IIが登場しました。

やや不遇感のあったZ5の後継機となりますが、今回はかなり機能が凝縮されています。

さらにSDカードを使うカメラとしては初めてRAW動画にも対応しています。

そして・・この度貸出いただき使用する機会をもらいましたので、せっかくなら!

ということで、天体写真を撮って使用感や画質について確かめてきました。そのレポートです。

まずは作例:夏の天の川

まずは論より証拠、ということでこの前の遠征のとき、夏の天の川を撮ってきました。

Viltrox 16mm F1.8 / 13sec 三脚固定 / F1.8 / ISO3200 / JPEGからPS2025で強調処理

この日は低空こそ霞んでいたものの、しっかりと天の川を肉眼で見ることができました。

久々に星空を眺めて感動した1日でしたねぇ・・いつも見ている空とは暗さが違いますから。

Viltrox 16mm F1.8 / 13sec 三脚固定 / F1.8 / ISO3200 / JPEG撮って出し

とはいえ天の川が見れない程ではないんですけどね(別日、急に晴れたので撮影したもの)。

同じ設定でも(多少画像処理しているとはいえ)こんなに違うものかと思いました。

画質やノイズ面に関してもチェックしてきたので、次にそれらの点についてレポートします。

画質とダークノイズ:当然ですがZ6とほぼ同じです

まず、画質についてZ6と比べてみました。撮影場所、レンズ、設定・・全て同じです。

うん、同じやね。

色味や赤い星雲の写りに関しても明らかな違いがあるようには見えません。

当然といえば当然で、どちらも2400万画素・裏面照射型のフルサイズセンサーです。

全く同じものが使われているかどうかはわかりませんが、本質的な変わりは無さそうです。

従ってダークノイズもほとんど同じになるはずですが、確認のため、一応撮影してみました。

いずれもISO3200、露出時間は600秒、JPEGからハイライトを255->32に切り詰めました。

少しZ5IIの方が少ないですか?

実際にレベルを調べるとZ5II〜30、Z6〜50となっており、やや小さくなっております。

また標準偏差についてはZ5II〜17、Z6〜21となっており、やはり少し違いが出ております。

ダークノイズのレベルと標準偏差:この画像の撮影では外から光を入れずに露光します。理想的にはレベルが0になるはずですが、熱ノイズやバイアス等の影響で出力を持ちます。また熱ノイズのランダム性からその量もバラツキがあり、標準偏差として反映されます。

この点についてはJPEG段階なのであくまで参考程度ですが、モニタの関係かもしれません。

Z5IIはバリアングル液晶で放熱がより効率よく進んでいる可能性があります。

ただD810Aのような明らかな違いはなく、個体差程度と見る方が妥当かなと思います。

ユーティリティ面は大きく向上

以上のことから、画質面ではZ6と比べて本質的な違いは現れないように感じます。

ただしユーティリティ面は大きく向上していて、特に天体撮影用に搭載された機能:

スターライトビューは新しい機種のみ、対応しています。

これは特に街頭が全く無いような、暗所での星景撮影で強力な機能となります。

(逆に街頭があるようなところだと、写真のように明るくなりすぎる傾向にある)

無くてもピント合わせはできますが、特に星景写真での構図を合わせの際に便利です。

HDMI出力を使えば星空ライブ、なんかにも使えるかもしれませんね(パラパラするけど)

しかしこの機能を使わなくても実は結構、背面モニターで天の川を見ることができます。

低照度側でかなり明るくする傾向にあるようで、使わないほうが見えやすいことも・・

これに関してはケースバイケース、といったところでしょうか。

さて、もう一つ機能面でZ50II以降に大きく改善されたポイントがあります。それが

レリーズ/ヘッドホン端子が共通化されました。

これは外部シャッターをよく使う天体写真では非常に大きいポイントだと思います。

今までのニコン機はコロコロ変わって対応が大変でしたが、以降は一つで良くなります。

おまけ:RAW動画機能について

これは動画機能の一つなのでおまけではありますが、ボディ内RAW動画にも対応しました。

そして今入手できるボディの中では一番安価にRAW動画を撮れるカメラとなります。

(非公式のプログラムを使うなら話は別だが)

例えば日食や月食をよりしっかりと記録したい時に、この機能が役に立つかもしれません。


ということでZ5IIを天体写真撮影で使ってみた感想でした!結論としては

画質はほとんど変わらないものの、ユーティリティ面は大きく向上している

といったところでしょうか?RAW動画にどれくらい価値を見出すか、って感じですかね・・

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