今や珍しい安価なED屈折鏡筒 SVBONY SV503 70 レビュー

天体写真(機材)

SVBONY SV503 70 ED屈折望遠鏡

最近、何でもかんでも値上がりしていますよね・・天文の世界も他人事ではありません。

一昔前はお得な写真鏡筒なども出回りましたが、あっという間に10諭吉の地平線を超えました。

さらに素材としてはFLやそれに相当するもの、型式はAPOが増えてきて入門機のアクロマート

と大きな隔たりが生じているように感じます。

もちろん反射という手もあるのですが、やはり屈折とは別枠だと個人的には思っているんですよ。

そんな中!SVBONYさんがED屈折シリーズを、しかも良心的なお値段で展開してくれました。

そして今回、コンパクトな70EDをレビューする機会をもらいましたので、早速紹介します!

外観チェック!どこかで見たような感じ・・

まずは箱を開けて外観チェックから・・

うん・・?どこかで見たような(笑)この筒、おそらくなんですが生産している工場は同じ。

例えばWOや笠井などにも同型の望遠鏡が見られるのですが、ガワはそのOEMと言いますか・・

このタイプはすごく質感がしっかりしていて必要なものは全て揃っているんですよね。

あれやこれや買い足す必要はないのでその点でも初心者の方にオススメな訳です。ただしっ!

アイピースは付属していませんので観望に使う場合は別の物をお買い求めください。

左利き用のNEW KDS改にのっけてみました。コンパクトに観望したり・・

場合によってはカワセミ撮影にも使えるかなと思っていますが、またどこかに行ったようで・・

ピント送りはデュアルスピードタイプとなっており、微動・粗動ともガタなく滑らかに動きます。

前玉部分はしっかりとコーティングされているようです。70mm F6ということがわかります。

遮光リングもしっかりと配置してあり、細かい部分までぬかりなく作られているようです。

低倍率での観望・・普通に使えるが繰り出し距離は長め

まずは軽く観望をしてみました。アイピースはそこら辺にあった20mmのワイドアングル。

倍率は約21倍と広視野で星空を巡りましたが、うん。普通に見える望遠鏡です。

高倍率になるとまた変わるのかもしれませんが、口径からして無理すべきではありません。

ただし一点ほど気になったところもあります。それは見え方と言うよりもピント位置で・・

こんなに繰り出さないと合わなかった。ほぼ最大の90mmとなってしまいました。

ここまでしてもガタとかはないのですが、アイピースによっては合焦しないかもしれません。

おそらくこれは天頂プリズムやレデューサーの使用を前提としている為でしょう。

(穿った見方をすると鏡筒の規格が既に決まっていて、70EDに合わせられなかったのでは・・)

アンドロメダ大銀河M31撮ってみた

次に撮影にも使ってみました。当然、ダイレクトEDでは収差が発生しますから補正が必要です。

実はこの鏡筒に対し専用の補正レンズはないのですが、次のものがある程度使えると言う話。

本来はF7用に設計されているのですが、値段も約1万円とやはりお求めやすい点が特徴です。

ややパワー不足感はありますが果たしてどれくらい使えるでしょうか?早速実写したところ・・

SVBONY SV703 70ED / SV193 0.8X / Sony A7IV (300X8sec / ISO1600) / CROP

うん。まぁまぁかな。まずイメージサークルですが、光はフルサイズ周辺まで来るんですけど

残念ながらほとんど星は結像しません。良像範囲はせいぜいマイクロフォーサーズとなります。

また、色収差はある程度残存しておりパープルフリンジの発生が認められます。

わかりやすく彩度+75と大幅に強調してみると・・

こんな感じですね。やはりパワー不足感はあります。値段考えたら健闘している方でしょう。

一方でフラット補正は良像範囲で全く必要ありませんでした。こんなに強調しても大丈夫。

円形グラデの補正やフラットエイドなども通していません。この点に関してはお値段以上。

最もF4.8で写野中央からマイクロフォーサーズの範囲で、と言うお話ではありますが・・

SVBONY SV503シリーズはこんな人たちにオススメ!

いかがだったでしょうか?近年では貴重な存在になりつつあるED屈折望遠鏡。

確かに色消し性能で言えば上位クラスに劣りますが、やはり魅力はそのお値段ですね。

アイピース以外はほぼセットになっていて約6万円(セール中は5万5000円!)。

従って望遠鏡の入門機、つまり初心者の方にはオススメしやすいかな、と思っています。

また、眼視も写真も「そこそこでいい」から楽しみたいと言う方にはもってこいですね。

逆に一点特化で拘りたい!と言う人は別の筒を選んでください(サブ機にはなるけど)。

値段が値段なのであまり求めすぎてもダメですよ!とにかく、そこそこなんです。。

ちなみにこれは要検証ですが、野鳥の撮影ではFLよりEDの方が色ノリが良いらしく

その点ではこちらの鏡筒を選ぶメリットもあるかもしれません。


ちなみに・・ほぼ同等品としてSkywatcherのEvostarと言う鏡筒があります。

元値はこっちの方が高く、セール期間中は安いという謎の現象が(笑)

また専用レデューサーが登場しており、よりシャープな天体撮影も可能です。

と言うかこのレデューサー、2インチ化できればこの筒でも使えるのでは・・?


2024/07/12 追記

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