回転花火銀河の超新星2023ixf

天文現象

回転花火銀河M101で発生した超新星爆発

先月末、回転花火銀河として親しまれているM101で超新星爆発が発生しました。

これは星がその一生を終えるときに起こす、天体の大爆発です。

色々なタイプに分かれますが、今回は大質量星の重力崩壊型(II型)と報告されています。

なお、第一報は有名なアマチュア天文家・板垣さんによって行われました。

その後の観測によるとしばらくは明るい状態(見かけ11等級)が続いているようです。

回転花火銀河M101の場所は?

この銀河はいわゆるメシエ天体で、北斗七星のミザール付近にあります。

比較的明るくまた銀河の中では(見かけが)大型の部類で、写真映えする対象です。

そのためこれまでも観望、撮影、観測など色々な目的で数多く見られてきました。

にも関わらずなかなか超新星爆発発生の第一報を入れるのは難しいものです。

なお日本からはほぼ周極星に近く、6月現在でも非常に見やすい対象となっています。

撮影・観測のための機材

この銀河を撮影・観測するために必要な機材をまとめてみました。

・望遠鏡:2000-3000mmクラスのできればシャープな鏡筒(換算でも良い)

・カメラ:普段撮影に使っているもので良いが、観測が目的なら冷却CCD

・赤道儀:長焦点系を支えられるもの、オートガイドはほぼ必須

※例外:eVscopeのようなスマート望遠鏡の場合はそれ単体で撮影可能です

また長焦点系という都合上、月明かりや光害にも比較的強いため晴れたら撮れます。

実際に撮ってみた(どちらかというと観測目的で)

生憎の梅雨ですが幸運にも数日の晴天が続いたため、撮影チャンスがやってきました。

BORG71FL / SBIG ST-9 / Astrodon L-filter / 300sec ( 2023.06.03 / 4:00JST )

今回はどちらかというと明るさを測ることが目的だったため、ST-9を使いました。

一画素のサイズが20マイクロと非常に大きく、観測目的では現在も使用しています。

直線性が非常に良くまたモノクロということもあり非常に適したカメラと言えます。

なお、露光時間が300秒ではSN2023ixfの部分が飽和してしまいました。

こうなると最早明るさを測ることができません。そこで60秒まで短縮しました。

その結果、現在は約11等級の明るさで見えているということがわかりました。

SN2023ixfはいつまで見える?

この超新星はII型の中でも明るさが一定の期間がある、IIP型だと思われています。

従って明るい期間がおおよそ100日間近く続くはずで、チャンスは多くなるでしょう。

梅雨明け後もしっかりと輝いているはずですから是非この夏は撮影されてみて下さい。

可能であれば長期間追跡観測をすることで明るさの変化もわかるはずです。

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