最新アストログラフ・SDP65SS作例第四弾です。今回の中ではおそらく最後の一枚になるでしょう。月の入りから薄明まで時間が短かったので対象はサドル付近です。途中にトラブルもいくつかありましたが、なんとか形にはなったかなと思います。
はくちょう座サドル付近

・望遠鏡:Vixen SDP65SS (直焦点)
・カメラ:QHYCCD QHY11 (-15度/Gain21/Offset114/L:10X4分/R=G=B=10X2分)
・赤道儀:Vixen GPD2 SS-one mod./PHD2 Guiding
・画像処理ソフト:DSS/ステライメージ/PS2025等
今回も有名どころ、はくちょう座サドル付近です。比較的短時間でも撮影できる対象です。
この日は月の入りが25:00過ぎ、薄明が27:30頃と元々二時間弱しか撮影できない日でした。
正直、モノクロLRGBで撮影することに不安も覚えましたがなんとかやり切ってきました。
ちなみに撮影条件等は前回の北ペリとほとんど変わらず、割と都合の良い領域です。
(場所は前回紹介した135mmでの作例でもわかる通り、北ペリのやや東側となります。)
撮影機材といくつかのトラブル
望遠鏡については「Vixen SDP65SS」を使用させていただいております。
今回がラストショットになりそうですが約2ヶ月間、しっかり遊ぶことができました。
カメラは前述の通り冷却CCDです。ちょっと博打気味だったかもしれません。
実際いくつかのトラブルにより露出時間が制限されて、本当に危ないところでした。
そのトラブルなんですが・・まずはフィルターホイールの挙動がおかしくなってしまいました。

QHYのスリムタイプをUSB経由で使っていますが、全く反応しなくなることがあります。
また回転が途中で止まってしまうこともあり、とにかく不安定なことこの上ない感じです。
ハード的な問題か、ソフト的な問題か・・よくわからないのですが、安心感がないです。
この点に関してはやっぱりFLIの方が良さそうなので、いずれ交換する予定です(後述)。

さらにL画像の撮影中、ガイドが赤経側に大暴走してしまい、約30分も削られました。
フィルターホイールのトラブルと合わせ貴重な撮影時間の30%近くを失ってしまいました。
こちらに関しては当日、風が吹いていましたから仕方がないところもあるかもしれません。
実際に明け方近くになると風が止まり、ガイドもピタッと安定し始めました。
画像処理の改善と次の撮影に向けて
そして今回、画像処理についてようやく少しだけ前進したことがあります。それが・・
ステライメージの基準点指定
に気づいた!ということです。えっ・・やってなかったの!?という感じですね。はい。
(より正確には忘れていた。コンポジット等の一時処理をDSSでやるようになったので。)

実はアンタレス付近からこの前の北ペリまで、全くコレをやっていなくて・・
手動で調整したのですがどうにも合わないな、という感覚でしたがそんなの当たり前です。
基準点指定後のパラメータを見るとまぁ小数点以下、細かく調整されているわけですからね。
ということでよ〜やく、少しはまともにLRGB合成ができたかな、というところでございます。
梅雨時期なのでステラだけでなく新しいソフトも試しながら、再処理ですね〜・・
おそらく撮影は全くできないので。そうそう、どうせ何も撮れない時期ですからね。
ちょっとテーパーアダプター等を特注するため、冷却カメラ等を発送することにしました。

最終的に現物合わせが一番精度いいとのことだったので、それではお願いしますというところ。
どういうものかというと QHY11 -> FLI CFW1-5 -> SS13028HNT を接続するパーツです。
しかもスケアリング調整プレートも入れることができるようで、コレは非常に楽しみです。
次から不安定なフィルターホイールの挙動に悩まされることも無くなるでしょう。
ということで梅雨入りしましたが、良くも悪くも暇をすることは全く無さそうですね!
次はおそらく7月後半での撮影になると思いますが、今から非常に楽しみなことが多いです。
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