最新アストログラフ・SDP65SS作例第三弾です。今回も、モノクロ冷却CCDカメラで撮影しました。対象は北アメリカ&ペリカン星雲、いわゆる北ペリ(NGC7000付近)です。アンタレス付近に比べると明るく、ノイズは非常に少ない写真に仕上がりました。
北アメリカ&ペリカン星雲(NGC7000付近)
・望遠鏡：Vixen SDP65SS (直焦点)
・カメラ：QHYCCD QHY11 (-15度/Gain63/Offset114/L:10X16分/R=G=:10X2分/B=10X3分)
・赤道儀：Vixen GPD2 SS-one mod./PHD2 Guiding
・画像処理ソフト：DSS/ステライメージ/フラットエイドプロ/PS2025等
これも天体写真を撮影される方はご存知でしょう。北アメリカ＆ペリカン星雲、北ペリです。
比較的明るく短時間でもそこそこ写るため、一度は撮影された方も多いのではないでしょうか。
かくいう自分も135ー500mmくらいの焦点距離で、シーズンに1回は撮影してきました。
日本ではほぼ店長を通過する領域ということもあり、光街の影響も比較的少ないほうです。
特に山口県では東側が暗い撮影地も多く、立地条件的にも好都合と言える対象です。
この日も低空は雲が通過していましたがはくちょう座付近は、スッキリ晴れているようでした。
撮影機材
望遠鏡については以前にも顔見せさせていただきました「Vixen SDP65SS」を使いました。
そして今回もモノクロ冷却CCDカメラ：QHY11で撮影しています。だいぶ手慣れてきました。
赤道儀はSS-one化したGPD-2赤道儀ですが、序盤はガイドパラメータを弄ったせいで大暴走。
バックラッシ対策で反応速度を上げていたのですが、これが裏目に出て暴れまくりでした。
あまり反応を良くしすぎてもダメなんですね。今回の撮影で勉強になったポイントです。。
画像処理の課題とスケアリング
ただし画像処理についてはまだ課題を残している感じです。やはり最終画像をRGB分解すると・・
んん〜？なんてこった・・今度は「青」が明らかに低解像になっているではありませんか！
また「赤」の星の周りには「リンギング」と言って黒い縁が現れています。よくわからんぞ！
ちなみにRGBの元データではこんなに色ごとに星のサイズは変わらないことは確認しています。
SDP65SS自体は色収差がかなり少ない、LRGB撮影法に充分耐えうる望遠鏡と思えますので。
また、Lチャンネルに対して等倍像を調べると・・
う〜ん、片ボケしていますねぇ・・これは望遠鏡本体に起因するものではなさそうです。
いわゆる「スケアリングエラー」というもので、カメラが傾いて装着されているようです。
やはりシャープなアストログラフ、ちょっとしたミスも見逃してはくれませんね・・
とまぁ、色々課題が残る撮影となったので、対策パーツ等を発注することにしました！
SDPには間に合いませんが。いずれにせよこれから梅雨に入ってしまいますからね。
画像処理ソフトもまた新たなものが登場しているようですし、その研究でもしようと計画中〜
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