準備にやたら時間がかかってしまいましたが、ようやく写真鏡SHARPSTAR13028HNTとモノクロ冷却カメラQHY11で天体写真を撮ることができました。今回はオリオン大星雲〜馬頭星雲付近を切り取りました。調整は大変ですし課題も残しますが、これからの撮影が楽しみになりました。
撮影機材
光学系:Askar SHARPSTAR13028HNT (D=130mm F2.8)
カメラ:QHYCCD QHY11 + FLI CFW1-5 (Astrodon Truebalance Gen2. E LRGB)
赤道儀:Vixen GPD-2 (無理矢理SS-one化スペシャル仕様)

ずっと調整を続けてきたメイン機材ですが、ついに万全に近い状態になりました!
(上の画像はすでに撤収がほぼ終わり、自作フードを取り外している状態ですけどね)
モノクロ冷却に手を出して5年、この望遠鏡を買ってほぼ2年が経過・・
思ったより整備に時間がかかってしまいましたが、ようやく全力で撮れる形になりました。
すでにデジカメではある程度撮影を進めているのですが、モノクロ冷却ではどうなるか?
期待に胸が膨らむ一方、一抹の不安も抱えつつ、冬の星空の下に出かけることにしました。
オリオン大星雲〜馬頭星雲
早速ですが撮影結果です!(一通りの画像処理を終えた「一応」の完成画像です)

L=5minX24stack / R=G=B=5minX2stack (2X2bin.) / Total150min (温度:-15度)
個人的には大満足の写りです。
現場で確認のため軽く画像処理をしている時から「これは違うな」と思いましたね。
まずモノクロLRGBのメリットは何といっても偽色が発生しない事で、星が綺麗に写ります。
また冷却の効果によりノイズ自体が少ない上、温度が再現できるため、1次処理が非常に楽。
従って手続き通りにLRGB合成するだけで、ほぼ完成に近い状態になりました。
正直、あれやこれや処理を施すよりも圧倒的に楽で、再現性も高いと感じる事ができました。
4隅等倍チャート
もう少し詳しく、こちらの天体写真をチェックしましょう。やはり調べるなら4隅等倍。
いわゆるその、4隅等倍チャート(中央、中間、周辺の5X5)はこのような感じになりました。

中央から周辺まで、ほとんど星のサイズが変わらない!
これ、収差に関する処理は一切していません!色消しも無し(むしろ彩度強調しました)。
それでフルサイズ周辺まで収差らしい収差が全く無いという点には、驚かされるばかりです。
しかもF2.8という明るさを考えると驚異的で、やはり反射望遠鏡は撮影に強いですね。
しかし目の肥えた方なら右上の方が、少し星が放射方向に伸びている事に気付くでしょう。
これはスケアリング調整が不十分だったためで、本当は現地で追い込む予定だったのですが

あいにく、予報に反し午前2時過ぎまでべた曇りで・・星がほとんど見えなかったんです。
せっかくスケアリング調整機構も付けたので、この点に関してはしっかり追い込みたい。
しかしそのポテンシャルの高さは、しっかりと感じ取ることができた撮影となりました。
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