微ブレやシャッターショックとその対策(Nikon Z50IIの場合)

カメラ
望遠レンズや望遠鏡での撮影で度々「ブレ」に気をつけなくてはならない時がやってきます。今回、Nikon Z50II/NIKKOR AF-P 70-300mm f/4.5-5.6E VR で野鳥撮影していた時、大きなブレが発生してしまい、どうやらメカシャッターとVRが共振しているようでした。天体撮影でも長焦点側で注意が必要な場合もあると思いますので、これを機に触れておきます。

あれれ?おかしーぞー?

新たにKenkoのTELEPLUS HD 1.4Xを手に入れたので、使ってみることにしました。

このテレコンは対応範囲が純正のものより広く、いろいろなレンズで活用可能です。

なお、商品説明には「ミラーレスでは使用できません」と書いてありますが、裏技アリ。

電源を入れた状態で一旦FTZからテレコンを取り外し、再装着すると認識してくれます。

(但しメーカー想定外の使い方だと思いますので、自己責任で運用することになります)

さておき、NIKKOR 70-300mmに装着してテストがてらスズメを撮っていたのですが・・

Nikon Z50II / NIKKOR AF-P 70-300mm f/4.5-5.6E VR / 1/60sec / 420mm F11 / ISO400 (機械シャッター)

どうにも、ボケたように写ってしまうんですよね。

何度シャッターを切っても同じような感じでした。やはりこの使い方は難しいかな、と・・

元々テレコンを想定していない望遠ズームですから。しかし、それにしてもおかしいのです。

背面モニター全体サイズでも「ぬるさ」がわかるくらいで、どうにも諦めきれませんでした。

だからいろいろ試していたところ・・

Nikon Z50II / NIKKOR AF-P 70-300mm f/4.5-5.6E VR / 1/60sec / 420mm F11 / ISO400 (サイレントモード)

急にシャキッとしたね!

ブログサイズだと分かりにくいかもしれませんが、特に葉っぱのあたりを見てください。

1枚目は線がぼやけていますが、2枚目はよりはっきりしているように見えるはずです。

シャッター速度とシャッター方式、VRの関係性

これ、何を変えたかと言うと「シャッター方式」です。

Z50IIには「サイレントモード」という無音・電子シャッターモードが用意されています。

機械式から変更することによって、同じ設定でも急にキリっと写るようになります!

ああ、これがシャッターショックというやつか・・とその場で実感させられました。

ただ実際にはもう少し複雑で、そういえば手ぶれ補正とも関係してるとか何とか・・

そんな事を聞いた記憶があって、帰って自分でもテストして確かめてみることにしました。

なお、鳥は被写体ブレが発生しやすいこともあって、防湿庫の文字で実験してみました。

・三脚固定, VR OFF

これは三脚にカメラをガッチリ固定、タイマーを使って撮影した時の様子です。

SSを変えながら防湿庫を撮影し、一部を等倍で切り抜いて比較したものになります。

正直、違いは分かりにくいですが1/125secのメカシャッターはブレているような感じ。

1/250sec以外は基本的にサイレントモードの方がシャープに見えるという印象ですね。

なお、VRのON/OFFも試してみたのですが大きな違いはなかったので割愛しています。

・手持ち、VR ON

これは手持ちでVR1にして撮影したものです。いかがでしょうか?

明らかに1/125secの時、メカシャッターを使用するとブレが大きくなっています!

もちろん、これは何度も撮影して確かめたものになります(先程の三脚固定についても同様)。

どうにも1/60~1/125secでブレてしまうようです。

この結果から、どうやらメカシャッターとVRが共振しているのではないか?と考えられます。

最新レンズではどうか?肌感は良くなっていたが・・

このブレの問題、実は度々ある話で・・例えばZ7やその前はD810でも報告があるようです。

さらにサンヨンなど、どうやらこの年代のレンズには付き纏うブレのようです。

じゃあ最新のZマウント用レンズはどうか?というところなんですけど・・

この冬に何本か試写させていただいたところ、肌感としてそんなブレる印象は無かったです。

Nikon Z50II / NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S / 1/200sec / F4.5 / ISO200 (メカシャッター)

ただしあくまでも肌感なので、実際に同じ条件で比べてみると愕然としてしまうかも・・

これについてはまたどこかで検証していきたいと思っているところです。が!

Zマウント用の望遠レンズって高ぇんだよなぁ・・

太陽面や月面の撮影では注意!できればガッチリ固めよう

天体撮影では基本的に長秒露光が中心なので、まぁ1/125がブレても問題無いです。

しかし・・太陽面や月面の撮影では、場合によりこの辺りのSSを使うケースがあります。

まぁ太陽は安全の為、そもそも直視しないように三脚固定し撮影した方が良いでしょう。

DWARF3で撮影した太陽面。より安全に観察するには、このような撮影に特化した望遠鏡の方がいいかもしれません。

ただ月面はつい手持ちで撮影することもありますが、ブレの原因になるかもしれません。

また画面いっぱいに写すとなれば焦点距離が長くなるため、その分シビアになります。

これはBORGで野鳥を撮るときにも言われたのですが、基本は電子シャッターです。

本当は一眼カメラを流用するより長焦点向けの専用カメラを使う方がいいんですけどね。

最近はグローバルシャッター機も入手できるため、本気で撮るならこちらが良いでしょう。

ここまで用意するなら木星や土星、焦点距離稼げるなら火星も狙いたくなりますけどね。


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